MISHORYU NAKAYAMA BUNPO-KAI
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花は五感を
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震わせる。
ルーツをたどると
 1954年、未生流中山文甫会は「いけばなは過去のものであってはならない」として中山文甫によって創立されました。
  ルーツをたどると、江戸の文化文政年間までさかのぼります。
 未生流が大阪で産声をあげたのは1807年、今から約200年前のこと、流祖は未生斎一甫(みしょうさいいっぽ)といい江戸旗本のサムライでした。いけ花は江戸のサムライたちのたしなみのひとつでした。
人と自然の共生
 一甫はサムライの身分を棄てます。江戸を後に西国から九州、さらに山陰へと足を向けて、30年にわたる長い放浪のたびを続けながらいけばなの道を極め、花の哲学を確立し、大阪で流派を興し、「未生流」と名づけました。「未生」とは「生まれる直前の命の高まり、動きを生み出す力の蓄え」を意味しています。
 一甫が創案したいけばなは「格花」(かくばな)と呼ばれ、二等辺三角形を基本の構図としています。その構図には宇宙と人間と大地を見ようとする精神(天・地・人の調和)が込められており、現代の言葉で言い換えるなら、格花は「人と自然の共生」を基本に据えたいけ花だといえるでしょう。
未生流中山文甫会
中山景甫プロフィール
中山高昌プロフィール
現代に生きる「今」
 中山文甫は流祖未生斎一甫の精神を正統的に受け継ぎ、大切に、未生流中山文甫会を創立しました。その宣言に「いけばなは過去のものであってはならない」と書き加えたのは古い流派に漂う因習をきらい、花をいけるのは、常に現代に生きる「今」を忘れてはならないと考えたからでした。
そんなものは花ではない
 文甫(1899〜1986)は未生流家元筋の家に生まれ、伝統の花を学びながら若い頃から反伝統的な西洋美術にも深い関心を寄せていました。彼は大正の末期に鳥の羽やビーズ玉、金属などの異質素材を花材として開拓します。当時のいけばな界からは「そんなものは花ではない」と厳しく批判されましたが、彼の才能は第二次大戦直後のいけばな界に潮流を巻き起こした「前衛挿花」(ぜんえいそうか)となって開花します。文甫が「前衛」の名称とその精神をいち早く提唱したことで、彼は前衛挿花の先駆者・巨匠と呼ばれました。その作品は異質素材と生の草花を大胆に構成し、照明を取り入れ、光を刻みに計算した色彩豊かなものでした。
 また一方で彼は、早くから暮らしの中で活けられる「用に立ついけ花」にも関心を寄せ、新品種の花や洋花を積極的に取り入れ、社会条件や住宅環境に対応できる「新花」(しんか)を昭和4年(1929年)に発表しています。
 新花には格花のような厳しい型の約束がありません。型に対する一応の目安と基準はありますが、花材も花器も自由に選べ花から感じた美しさを花材の特徴にたくし、活ける人の受け止め方でどのようにも表現できます。それまでのいけ花は床の間に飾るものとされてましたが、新花は生活空間の中で自由に置くことができます。旧守を第一としていた当時のいけばな界にあって、新花の誕生は革命的な出来事でした。
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好きな花型が選べる
 常に時代と向き合い、柔軟に、自由な発想を持ちつづけた中山文甫の精神を受け止めて、現在未生流中山文甫会は会長・中山景甫(なかやま・けいほ)副会長・中山高昌(中山・こうしょう)が中心となり活動を行っています。
 未生流中山文甫会のいけ花には(1)「格花」(2)「新花」以外に(3)伝承された型を色彩豊かに表現する「新格花」(しんかくばな)(4)少量の花材で都市の限られた住空間に飾る小品サイズの「明花」(めいか)、(5)植物の特徴を造形面から捉えて自由に活ける「フリースタイル」、(6)短歌や俳句、詩の言葉をきっかけに自分の思いを表現する「主題花」(しゅだいばな)、(7)活ける行為の過程を見せる「アクション」とさまざまな様式があります。いずれも植物をていねいに観察し植物から受けた刺激によって、心を豊かに、伸びやかに広げることを大切にしています。
国際舞台に、広く社会に
 このような流派のいけ花と考え方を広く知ってもらうために、数々の展覧会を開いて内から外へ向けて積極的にアピールしています。展覧会では時代の精神を先取りする進取な姿勢を忘れず、絶えず新しい可能性に挑戦しています。国内だけではなく国際舞台でのデモンストレーションも盛んです。フィンランド、オランダ、デンマーク、スウェーデン、ドイツ、イギリス、アメリカ、中国、東南アジア諸国で展覧会を開いてきました。
 また視覚障害者のためのいけ花講座(主催・中山高昌)や地域に結びついた公民館活動などのボランティア活動を通じて、いけ花が広く社会との接点を持てることを心がけています。
一番大切なもの
 花は私たちの身近で四季折々にいつも咲いています。しかし無関心のまま見落としてしまうなら、花は野に咲いているだけでしょう。自分の目でしっかり見て、心に受け止めたときに、初めて「花は美しい」となります。花が五感に響いてくる一瞬です。
 人の営みと日常の生活を基本に、花をなかだちとして自然と共にに生きる−未生流中山文甫会では、もっとも大切なものと考えて活動を行っています。


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